実際に娘達と私が一緒に取り組んだ面接練習の内容をお伝えします。
医学部受験において避けて通れない「面接試験」
面接試験のウエイトは「推薦入試」>「一般入試」と言われています。
面接の練習の内容、時期、反省点をお伝えしたいと思います。
- 「一般的」な面接練習
- 「医学部」に関する面接練習
- 「志望大学」に関する事項の面接練習
おおまかにこの3つに分けました。
そして、この3つを練習した時期です。
- 「一般的」・「医学部」の面接練習は、志望大学が決まるまで、または筆記試験・共通テスト前
- 「志望大学」に関する事項の面接練習は、志望大学の決定後、または筆記試験後・共通テスト後
このように面接練習の内容と時期を分けました。
面接練習の手順と内容
どのような質問が出題されるのかを調べて、ノートにリストアップしました。
これは、医学部受験面接参考書やネットで調べたものを、書き出しました。
面接の質問事項を分類する
書き出した質問項目をおおまかに3つに分類します。
- 「一般的」な質問
- 「医学部」に関する質問
- 「志望大学」に関する質問
①「一般的」な質問とは?
自分がどんな人物か知ってもらうための内容です。
- 今まで頑張ってきたこと
- 自分の長所・短所
- 気になったニュース
などがあげられます。
②「医学部」に関する質問とは?
- 「医学部」の志望理由
- 「医療」に対する考え方
などがあげられます。
③「志望大学」に関する質問とは?
- この大学を受験した理由。
- この大学の特色を知っているか。
- この大学に永住する気はあるか。
などがあげられます。
写真のピンクのマーカーが「医師」に関する質問
ブルーのマーカーが「医療」に関する質問
です。
それぞれを主な柱として、そこから広めたり掘り下げたりして、多方面から考えられるようにしました。
「一般的」な質問の面接練習
- 今まで頑張ってきたこと
- 自分の長所・短所
- 気になったニュース
今まで頑張ってきたこと
自分の今までの頑張りのアピールです。
- 頑張ってきたことの具体例。
- どのような取り組みで頑張ってきたのか。
- それによって、何を得ることが出来たか。
- その得たことを、今後どのように活用していきたいか。
塾の先生に教えてもらいましたが、無理やり何かを作り出さなくても良いそうです。
これも立派な頑張ってきたことの具体例だそうです。
自分の長所・短所
「医学部」関連だけにこだわらず、「自分」と向き合えることも必要です。自分の長所と短所については、リンクさせるように考えました。まず長所を考えて、その後に長所の反対側を考えます。
- 長所・・・真面目でコツコツ取り組むことが出来る
- 短所・・・真面目が故に不器用で臨機応変に対応できない
- 自分の答え・・・全体を把握し、優先順位を決め、尚且つ努力の継続が出来ることを自分の武器として頑張りたい。
- 長所・・・常に目標を高く掲げるので、いつも一生懸命である。
- 短所・・・目標が高いので、出来なった時の落ち込みが激しい。
- 自分の考え・・・これまでの自分の努力を認め、尚且つ改善点を見出すようにして、常に目標を持ち続けることを誇りとして頑張っていきたい。
気になったニュース
社会情勢については、夕食後に娘が新聞を読み、気になった記事の感想や要約を私や夫が聞いたり、意見交換をしたものです。
毎日継続しました。
「医学部」に関する質問の面接練習
- 「医学部」の志望理由
- 「医療」に対する考え方
「医学部」の志望理由
娘達の場合は、祖母が白血病で亡くなった時の主治医の先生のような医師になりたいというのが、きっかけです。
- では、「主治医のような医師」とはどのような「医師」だったのか。
-
どこに感銘を受けたのか。
- 自分はどんな「医師」を目指しているのか。
- どのような「医療」を志しているのか
などを掘り下げていきました。
参考書に書いてありましたが、「きっかけ」は「きっかけ」。
その「きっかけ」から、自分がどのような想いでここまで来たのか。
それが大切だとありました。
娘の具体的な「医学部志望理由」です。
- 主治医はどのような医師だったのか→患者の希望・家族の希望に耳を傾け、その上で納得のいく「治療」を提案して頂いた。
- どこに感銘を受けたのか→患者と家族に対する寄り添い方に感銘を受ける
- 自分はどんな「医師」を目指しているのか→病気の治療と心の支えになれる医師
- どのような「医療」を志しているのか→「心」と「体」の治療が出来る医療
「医療」に対する考え方
医療に関わるのは「医師」だけではありません。
- では、なぜ「医療従事者」の中で「医師」にしたのか。
- その中で「医師」以外の専門家と関わる「チーム医療」の大切さを知ること。
- 地域医療を先端医療についての認識。
- 患者への対応の仕方
「知識」だけなく、「医療」に対する「熱意」や、「大切なこと」を認識しているか。
「医師」を目指す上で心得なければいけないことを、参考書に記されていた内容をもとに、一つずつ確認していきました。
具体的には
- 「医療従事者」はそれぞれの分野で患者のサポートをします。その中で「病気」を治療できるのは「医師」です。
- 「医師」は「病気」を治療できますが、「医師」だけでは「患者」への「最善の治療」は出来ません。
- 「医師」以外の専門家のサポートも必要です。
- その為には、「医療従事者間のコミュニケーション」が必要であること。
- 地域医療と先端医療の補い合うことの大切さ。
- 「医師」「患者」「その家族」がコミュニケーションを大事にして、「納得のいく治療の選択」をしていくことの大切さを知る。
このように、順番に1つの問題に対して解決していくような方法で、練習していきました。
志望大学に関する面接練習
- この大学を受験した理由。
- この大学の特色
- この大学に永住する気はあるか。
など、その大学の特色や、大学への貢献度を伝えることが出来るようにしました。
この大学を受験した理由
正直、正直、本音は「偏差値」に関わることですよね。
でも、取り繕ってもバレます。(笑)
でも、面接官は分かってるはずです。(笑)
これ、本音です。
本音なので、言葉や角度をかえた質問をされても、回答にブレは生じません。
この大学の特色を知っているか
大学には、特色や力を入れている分野があります。
大学案内に書かれていると思います。
受験する大学のことを何も知らないでは…ですよね。
それと、長女が実際に質問されたのが、この地での医療問題点です。
わが家でも、ネットなどでその地の特色を把握し、あらかじめ抱える問題点を調べておきました。
この大学の地に永住する気はあるか
地方の大学は聞かれる可能性があります。
でも実際には地元に帰ったり、都会の病院に行ってしまうことが多いようです。
それを食い止めようとするのが「地域枠推薦」ですよね。
「地域枠推薦」は卒業後も一定年数とどまるように約束します。
一般入試でも「残る意思があるかどうか」聞かれるかもしれません。
その時の回答はやはり「この地に貢献したい」です!
合格した娘2人の面接での対策をまとめました。
面接練習時期のポイント
面接の練習は、塾から帰宅して夕食後に少し休憩したら、私が質問するスタイルにしました。
最初は、答え易い質問を1つから。
そして徐々に質問を深いものにして、質問数も2つ3つと多くしていきました。
多くと言っても、塾からの帰宅が10時半頃、夕食が11時は過ぎるので、質問数は3つくらいが限度でした。
質問内容によって面接練習時期を分ける
- 「一般的」・「医学部」の面接練習は、志望大学が決まるまで、または筆記試験・共通テスト前
- 「志望大学」に関する事項の面接練習は、志望大学の決定後、または筆記試験後・共通テスト後
に分けました。
面接練習の時期とその効果
「一般的」・「医学部」の面接練習を始めた時期は秋頃です。
なぜかというと、「モチベーション」の維持のためです。
実際多くの受験生が面接練習を始める時期はもっと遅く、「共通テスト」終了後ではないでしょうか。
ですので、そこからでも充分間に合うと思います。
ただ、娘達は受験勉強のスタートが高校に入ってからだったのと、部活を引退したのが高3だったのもあって、なかなか成績が伸びませんでした。
受験期の秋になっても、「医学部」の合格判定には程遠く、ずっとE判定のままです。
勿論、モチベーションも下がりますよね。
私は勉強を教えることは出来ません。
どうしたら良いものか…考えて、モチベーション維持のために、面接練習をしてみることにしました。
それで、面接練習質問のリストアップをしたのです。
塾から帰って夕食後、少し休憩をしたら、面接練習開始です。
毎日1~2つの質問をしていきました。
それによって「志望理由」が明確になっていき、「モチベーション」アップに繋がりました。
面接練習の反省点
確かに長女はには効果抜群でした。
ですので、次女にも同じように進めたのですが、次女には逆効果になってしまったのです。
プレッシャー
その原因は「プレッシャー」でした。
「もっともらしい回答」を重荷に感じてしまい、「こうあるべき姿」を理想にかがけた結果、「医学部受験」がプレッシャーになったようです。
面接練習を渋るようになりました。
これでは本末転倒なので、いったん面接練習を中止し、まずは「共通テスト模試」の点数をあげるようにしようと話し合いました。
姉妹でもタイプが違うと、やり方もその効果も違ってくるんですね。
苦手意識の植え込み
あともう一つ反省したのは、次女に対して「面接」に苦手意識を与えてしまったことです。
もともとあまり愛想がないこともあって、「あなたは面接は得意ではない」ということを何度か言ってしまいました。
そのうちに次女は「私は面接が得意ではない」と自分で言うようになってしまって…。
苦手意識を植え込んでしまいました。
「あなたなら出来る」と何故伝えなかったのか…反省してます。
ひとことメッセージ