地方では、通える塾は数限られています。
地方の塾事情
都会であれば大手の塾や予備校が選びたい放題ですよね。
灘中学に通っている甥っ子も、小学生の時は「浜学園」、中学生の現在は「鉄緑会」に行っているそうです。
なんとまあ、恵まれた環境なんでしょう。
大手塾もなくはないですが、やはり地方の為か、建物も先生の数もこじんまりしています。
本当に力を入れるなら隣県の都会に行く方がカリキュラムが断然多いです。
でも実質は、行き帰りの時間と距離を考慮すると、通っているお友達は見かけませんでした。
そして国公立大学が県内に1つしかないことと、我が家はその県内唯一の国公立大学から遠いことが理由で、学生の家庭教師もほぼいない!のが現状です。
長女と次女が小学校から大学入試まで通った塾です。
- 小学校 ➡ 公文
- 中学校 ➡ 秀英
- 高校 ➡ 個人塾
- 浪人生 ➡ 駿台
- 小学校 ➡ 公文
- 中学校 ➡ 地元の塾
- 高校 ➡ 東進
長女の高校時代の塾
長女は高校1年生と2年生は塾に行っていませんでした。
2年生の後半で「数Ⅲ」についていけなくなり、塾に行かせて欲しいと言い出しました。
娘達が通っていた公立高校は、2年生に進級する時に「理系」か「文系」を決めます。
長女「数Ⅲ」の壁にぶつかる
理系が苦手な長女がなぜ「医学部」を目指そうと思ったのか。
こちらの記事にあります。
目指したいもの、目標があれば、長女のように「理系」が不得意でも、合格できます。
受験生の皆さんも頑張って欲しいです。
実のところ、長女は「数Ⅰ」・「数Ⅱ」の時点で既に難しく思っていたはずですが、「中間・期末テスト」で決められた範囲で、尚且つ良く似た形式の問題の出題だったので、「分かったつもり」になっていたのです。
実際「中間・期末テスト」では、それなりの点数が取れていました。
そのことに早く気が付けば良かったのですが、私も長女も経験と知識不足でした。
娘達は公立中学校なので、中学時代はどの教科も「それなりに」点数が取れていたのです。
数学においても、得意か苦手かは、その時点では判断が付きにくかったのもあります。
「公文」の先取学習で、長女は中学1年で公文を辞めるときに、高校の「数Ⅰ」程度まで学習していました。
その小さな自信が、長女にとってその後の気持ちのモチベーションになっていたようです。
高校3年生から個人塾へ
「数Ⅲ」を基本から学習し直したいということでしたので、
と言っても、地方には選ぶ程の塾はありません。
1箇所もあればありがたい状況です。
やっとみつけた「個人塾」に決めました。
その塾に決めたポイントです。
- 「理系」と得意とする先生だったこと
- 「理解」を必要とする先生の教えが、今の長女に必要だと思ったから
- 「自習の場所と時間」を毎日提供してくれたこと
高校3年生の1年間ではありましたが、じっくり「理解」をさせてくれた事は、高校卒業直後の成績の急上昇に結びついたと思っています。
次女の高校時代の塾
次女が塾に行き始めたのは中学3年生からです。
次女が中学3年生まで塾に行かなかったのは、
- 中学2年生まで「公文」をしていた
- 部活で塾の時間に間に合わなかった
のが主な理由です。
「公文」ですが、教室が「近所の公会所」だったので、夕方6時には公文教室を閉館しないといけません。
当然部活で間に合いません。
その為、いつも私が「宿題交換」をしに行ってました。
「解答本」をあらかじめ手渡され、自分で答え合わせをするのです。
それを私が公文教室に持って行き、新しい問題用紙をもらってくるのが日課でした。
次女は公文で数学と英語を習っていましたが、彼女にとって「先取り学習」は自信につながったようです。
学校の授業を聞いて「分かる!」「知ってる!」と感じることが楽しいので、「公文」は続けたいとのことでした。
ただ、受験のノウハウも知っておくことも必要だと感じたので、
- 部活を引退するまでは「公文」を続ける
- 引退してから「塾」に通う
と、本人と相談して決めました。
次女は高校1年生から東進へ
高校生になってからは「東進」に行くことにしました。
自分の空き時間に塾か自宅でDVDを見て学習します。
娘は高校3年生の春まで部活があることも考慮し
- 時間にしばられない
- 先取学習ができる
- 「自習スペース」がある
この3点で「東進」に決めました。
といっても、その他の塾の選択肢がないのが現状ですけど…。(笑)
東進のメリット
「東進」はDVDを見て学習する方法です。
対面の塾とは違うので、不安に思う親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
次女が通って感じたメリットをご紹介します。
時間にしばられない
娘達は高校3年生の春までバスケットボール部に所属していました。
帰宅時間は20時頃でした。
気軽に休める部活でもありませんでした。
その時の我が家の問題点です。
- 塾の授業時間との兼ね合いがつかない
- 部活後、空腹に耐えかねて「食べる」→「疲労で睡魔に襲われる」→「塾で寝てしまうだろう」
この2つの問題点をクリアするために、部活を引退するまではこのように決めてみました。
- 平日 ➡ 「自宅」受講にする
- 休日 ➡ 「東進」で受講する
① 平日を自宅受講にした理由
疲労で睡魔に襲われた時、机で「ウトウト」→少し勉強→また「ウトウト」→少し勉強…では、非効率の代表です。
時間だけ使って、学習は出来ていない・体力も回復しないですから….。
ですので我が家では、平日の勉強時間の確保は、帰宅後食事をしてその時の体力の状態でその後の行動を決めました。
- 21時頃「寝る」なら布団で「寝る」→その時の疲労度に合わせて「起きる時間」を設定→私が「起こす」→1時間でもDVD学習をする
- 21時頃から「DVD学習をする」→「勉強時間」を設定する→その時間までに「ウトウト」してしまったら布団で「寝る」
このように、予め「行動パターン」とその「時間設定」をするのです。
平日は「作業」のようになってしまうかもしれませんが、部活動と両立させるためには、この方法が最も効率が良かったように思いました。
② 休日は「東進」で受講した理由
- まとまった時間のとれる休日に、本来の学習場所にて集中して取り組んで欲しかったから。
- 限られた時間の中で効率良くDVDを進める方法を先生と相談して欲しかったから
自宅で集中して学習出来れば問題ありません。
しかし娘達は「塾」のほうが、より集中して学習出来たようです。
- 「塾」に行っているという意識
- 周りの仲間も頑張っている姿に刺激される
「東進」は時間にしばられないので、DVD学習を進められる時はどんどん受講するようにしていました。
それに、娘達の所属していたバスケットボール部は、土日のどちらかに「練習試合」がありました。
ですので、時間が取れない時も多々あります。
先取学習が出来る
「東進」のDVD学習は、先生と相談してカリキュラムを決めます。
「公文」の時もそうでしたが、「先取学習」は「自信」につながったようです。
対面の塾では、出席出来なければ置いてきぼりです。
「東進」では、DVD学習を進めたら進めただけ自分のものになります。
自習スペースがある
これは「東進」に限らずですが、「塾」の最大のメリットとして有効活用しました。
- 友達が頑張っているのに自分だけサボれない。
- 分からない問題をすぐ先生に質問できる。
これは地方ならではでしょうか。
他に塾がないので、次女の高校から沢山「東進」に通っていました。
土曜日は「部活」もありましたが、帰りは「東進」に直行です。
日曜も開館から閉館まで…。
お昼のお弁当と、夜は軽く食べられるものを持たせました。
「おにぎり」とか「サンドイッチ」とか「手作りお菓子」などです。
パート勤めの私が、毎日朝から「朝食」・「昼食」・「夕食」を作って持たせるのは大変でしたが、子供にとっては「頑張れる糧」の一つになっていたようでした。
親御さんも忙しいと思いますが、「二人三脚」だと思って頑張って頂きたいです。
長女の浪人時代の塾
長女が浪人した時の「予備校」選びは困りました。
我が家が住んでいる県内では浪人生のための「予備校」がないのです!
仕方なく隣の県まで通いました。
我が家の最寄り駅はローカル線上ですので、その電車に乗って本線の主要駅まで行き、さらに電車を乗り継いで隣の県まで出向きます。
この状況は娘に限ったことではありません。
みんな何時間か掛けて「予備校」に通いました。
娘も含めて県内の浪人生は本当に良く頑張ったと思います。
「スキマ時間」の有効活用です。
リスニングのCDを聞いたり、英語の単語・地理など覚えることを重点に勉強していたようです。
現に、東大・京大・医学部への合格者が何人かいますので、へこたれずに頑張って欲しいです。
駿台と河合塾の比較
隣県の浪人生用の予備校は「駿台」と「河合塾」があります。
その他にも沢山あるのでしょうが、地方にいては他県の塾には詳しくありません。
結局、名の通った塾になります。
ですので、娘達の高校からの浪人生はほとんど「駿台」か「河合塾」の選択でした。
「駿台」と「河合塾」を比較した概要をお伝えします。
- 60分の授業時間…人間の集中時間の限界に合わせて、常に集中して受講出来るようにとの事でした。
- 料金の追加で、自分だけの「マイデスク」を所有する事が出来る。
- 料金の追加で、「専属の先生」が付き、常に質問出来る環境を作れる。
- 90分の授業時間…1教科に対して充実した内容の授業が出来る。
- 「東大・京大・医学部」コースに関しては、校舎が別館である。
- 予約制ではあるが、勉強や悩みなど面談・質問出来る環境がある。
親も娘も、どちらが良いか悩みました。
少しでも合格への道に繋がる方へ行きたいですもの。
長女は「駿台」にしました。
理由は、
- 60分が人間の集中時間であれば、それに従い集中して受講したいから。
- 「マイデスク」と「専属の先生」のシステムを最終手段として使える安心材料があるから。
ですが、
大切なのは、「自分がどうするのか」なので、環境のせいにしてはいけないことは分かってます。
分かってますが、やっぱり気になりました。(笑)
そして「河合塾」を選択したお友達の理由です。
- 授業時間を細々分けずに、長時間かかっても良いから深く掘り下げた授業をして欲しい。
- 「東大・京大・医学部」のコースは校舎が別館である。
- テキストが自分に合っていた。
テキストを見比べるのも大切ですよね。
なるほど!と思いました。
親と子が、もう一年受験を頑張ると決めて、その環境を整える手段として一生懸命予備校探しをしているんです。
無料でもありません。
大学1年分ほどの授業料がかかります。
それを分かって一緒に決めた予備校なら、どこを選んでも後悔はないと思います。
どの道を選択しても、努力次第でなのではないでしょうか。
これを励みに、「あっちが良かったかな?こっちが良かったかな?」と悩まず、今置かれた環境の中で一生懸命頑張って下さい!
塾に行かなくても東大・京大の合格者
娘達は「塾」にお世話になりましたが、同じ高校に通う友達は塾に行かずして東大・京大に合格しています!
私のお友達の息子さんは、小学校から高校まで(すべて公立)塾には行ったことがないまま、娘と同じ高校から現役で東大に合格しました。
学校の授業と宿題だけは一生懸命学習したそうです。
塾に行ってない分、学校の先生と自習室をフル活用したと聞きました。
その方のご自宅は、ローカルの最寄り駅にも車がないと行けないような、本当に緑豊かなのんびりした所なんですよ。
このような環境でも、東大・京大・医学部合格してます!
オンライン家庭教師
このコロナ渦で、「オンライン家庭」なるものが!
これは、地方の学生にとっては朗報ではないでしょうか。
娘達もアルバイトで、遠く離れた生徒さんを「家庭教師」しています。
近くに塾がなくても、どこに住んでいても、格差なく「学習」出来るのは、非常に嬉しいことです。
そして、毎日毎日夜の遅い時間に、暑い日も寒い日も塾へ送迎するお父様お母様、本当にお疲れ様です。
ひとことメッセージ
地方の住まいで塾事情が良くなくてもあきらめる必要はありません。
受験できる環境にあることに感謝し、与えられた環境で目標に向かって一生懸命取り組んで欲しいです。
今は通信の有効活用も出来ます。
逆に塾の環境が整っている所にお住まいの皆さん、恵まれた環境を活かして益々頑張ってください!
毎日子供の為に食事作り、送迎、接し方の配慮など、日々尽力を尽くされている親御様、その親御様あっての子供達です。
だから、今子供達は頑張れているのです。
これは親にとっても子供にとっても、何物にも代えがたい「絆」です。
これがあれば、子供達はこれからの人生は「悔いのない人生」になるはずです。
応援しています!頑張ってください!