今まで頑張ってきたんだから、本番では力を発揮して欲しいですよね。
私も最初は「体調も崩すことなく無事当日を迎えれますように」を願っていました。
次に「失敗はしないように。これまで通りに!」と願いは変わり…。
そして「過去最高の力を出せますように!」と私の願いも段々欲深くなっていきました。(笑)
なぜプレッシャーを感じるの?
娘達は水泳で「大会新」や「全国大会出場」、書道で「最高賞受賞」、そして受験において「医学部合格」などの実績が出せました。
けれども、結果が出せなくて悔しい思いも沢山しています。
「結果」を出そうとする。
「結果」を出したいと思う。
その想いが「プレッシャー」となって自分に圧がかかるのだと思います。
誰もがプレッシャーを感じている
娘達が水泳選手時代のもので、我が家に貼ってあるポスターです。
「本番」挑む子供達は、誰もが「自分なりに頑張ってきたつもり」なのです。
でも「勝つか」・「負けるか」の勝敗が出てしまう。
それが怖いのですよね。
「結果を出せた子」・「一生懸命頑張った子」だけがプレッシャーと闘ってきた訳ではありません。
「結果を出せなかった子」・「頑張りに後悔が残る子」もプレッシャーと向き合ったのです。
その経験から「力を発揮出来た時」と「力を発揮出来なかった時」の違いについて考えました。
「やってやる!」のか「やらされている」のか
その心理の決定的な違いは、
- 「やってやる!」と思うのか。
- 「やらされている」と思うのか。
であることに気が付きました。
更にこの心理には、
も大きく関わっているであろうと思われます。
これらをどのような方法で改善すべきか?
エピソードも含めてお伝えします。
プレッシャーは与えられるものではない。自らが持つもの。
もうお分かりだと思いますが、自ら「やってやる!」と思えた子は、「力を発揮出来る」可能性が高いですよね。
本番で力を発揮出来た時
娘達は2人共水泳の全国大会に出場していますが、その為には定められた標準記録を突破しなくてはいけませんでした。
タイムが1秒、0.1秒届かなくても全国大会には出られないのです。
長女は小学5年生の時にその標準記録を狙いました。
予選では標準記録に0.1秒届きませんでした。
そして迎えた決勝で0.1秒クリアして全国大会出場の切符を手にしました。
実は大会の前日に愛用のゴーグルのゴムが切れてしまうハプニングがあり、当日は買ったばかりのゴーグルを使うことになりました。
本番で初めてのものを使うのは不安ですよね。
長女は「初めてのゴーグルを使うのは不安でたまらない。飛び込みの時にずれたらどうしよう?標準記録を突破するなんて無理だ!」とワンワン泣いたのです…。
更に当日は、次女の空手の全国大会出場をかけた大会とも重なっていたので、私は他県まで次女を連れて行かなくてはいけませんでした。
私は早朝出発だったので、長女にはお弁当と手紙を添えて一足先に家を出ました。
この言葉で長女は
「親が応援」してくれてる。
だから「精一杯やりたい」
「全国大会に行きたい!」
という気持ちに変わったようです。
0.1秒にも勿論こだわりましたが、それ以上に「今出来ることを最大限にしてみせる」。
その思いが、プレッシャーに負けなかった大きな理由だと確信します。
本番で力が発揮出来なかった時
そんな長女ですが、1年目の大学受験は不合格に終わりました。
学力不足が原因でしたが、「こんな低い学力で医学部志望なんて言ったら笑われるんじゃないか」と臆病になっていたのです。
実際志望校を決めるにあたって、医学部以外の学部も視野に入れていました。
- 「自分がどうしたいのか」
- 「医学部に行きたい」
そんな気持ちがどこかに行ってしまいました。
そうなったのは、私のサポートも悪かったのです。
そうなんです。
言ってはいけない言葉「あなたには無理だ」を伝えてしまったんです。
娘は「親がどう思っているか」を感じ取りますよね。
だから娘も「やっぱり…無理よね、医学部なんて」という気持ちになって当然です。
そんなんで、本番に力が発揮出来るわけがありません。
結局、推薦入試と前期試験は不合格。
後期で合格した他学部の大学へ入学するか迷いました。
「自分はこうしたい」を明確に
長女は現役時に、推薦入試と前期試験は不合格でした。
後期で合格した他学部へ入学するか迷った時、娘は言いました。
と。
娘がどうして医学部に行きたいと思ったかが、こちらの記事に書いてあります。
浪人も、1年間の大学授業料と同じくらいお金がかかります。
我が家には、2年後に次女の大学受験も控えています。
家計のことも話した上で、浪人は1年間ということで長女の気持ちを尊重しました。
ここからです、長女は切り替えました。
隣の県の駿台に行くことにしましたが、浪人を申し出た時から自宅や図書館で猛勉強です。
その年の夏前には医学部合格圏内まで模試の成績が上昇しました。
娘の成績の推移を記したものです。
結果、推薦入試で国公立大学医学部合格でした。
プレッシャーを味方にする
本番で「結果」を出したいから「プレッシャー」を感じる。
頑張ってきた受験生ほど、「プレッシャー」を感じるでしょう。
それ故、プレッシャーを感じることは、悪いことではないと思うのです。
それなら、プレッシャーを味方にする方法を考えてみませんか?
「親の期待」から「親の応援」へ変えてみる
「自分で決めた道を応援してくれる親」なのか。
「こうあって欲しいと願う親の期待」なのか。
「医学部に行って欲しい」
「医学部なんて無理だ」
どちらも「親の期待(エゴ)」であるには違いありません。
そうなると、親が絶対的な立場である子供にとったら、自分の気持ちよりも親がどうして欲しいかに焦点が定まります。
結果、「やらされている」状態になってしまいます。
ただ、それぞれの家庭の事情もあります。
ですので、子供と「いくつかの選択肢」の中から相談するのはどうでしょうか。
そうすれば子供は、自分にも選択肢が与えられ「自分で決めた」ことに全力で立ち向かえる。
「自分で決めた」ことなら、「やらされている」のではなく、「やりたい」「成果を出したい」に変わっていくはずです。
子供とのコミュニケーションと観察
「親の期待」から「親の応援」に変える為には、子供と相談して物事を決めてみてはどうか?とお伝えしました。
その際に大切だと思ったことです。
- 親子のコミュニケーション
- 子供の観察
我が家は娘2人と言うこともあってか、親子の会話は多い方だと思います。
が、私がお伝えしたい「コミュニケーション」とは、「言葉の量」でけではなく、「自分の想いを伝えられるかどうか」で相手の心をくみ取ることが出来るのではないでしょうか。
- 「良いのか」
- 「嫌なのか」
- 「迷っているのか」
それが分かれば充分だと思います。
その為に必要なことは、「子供を観察すること」です。
それによって、子供の状態がどれかに当てはまるのかが、分かると思うのです。
- 自分の中で答えは出ているけれど、不安があるので、背中を押して欲しい。
- 絶対に「嫌」な事がある。避けたいものがある。
- 本当に迷っている。自分では答えが出せない。
この中で、「あなたは今こう思ってるよね?」と問いかければ、子供は「自分の気持ちを分かってくれている。という安心感に変わるでしょう。
その安心感が、
「応援してくれている」➡「今できることを最大限やってみる」➡「プレッシャーに打ち勝つ心」
を生み出すのだと思います。
灘中の甥っ子の中学受験時の親子会話
最後に灘中学に行っている甥っ子の受験の時のエピソードです。
甥っ子は小学4年生まで地元でサッカーをしていました。
その後、浜学園(子供4人が東大理Ⅲに入った佐藤亮子さんのお子様が通っていた塾)に通い始めて頑張っていましたが、入試直前に成績がガタ落ちしたそうなんです。
大好きなサッカーも我慢。お友達と遊ぶのも我慢。
なのに成績は落ちる。
母親である私の妹は、甥っ子にこう言ったそうです。
関西弁ですが↓
そしたら甥っ子の答えは↓
妹も相当の覚悟で言ったと思います。
だって、「うん、やめる」って答えたかもしれないですもんね。
でも、本人から「やる」って言葉が出た以上、勉強の仕方を一からやり直したそうです。
「自分で決めたこと」だからこそ歯を食いしばれるんですよね。
ひとことメッセージ
自分で決めさせてもらえてことなら頑張れる!
それに親の応援が加われば頑張れる力も倍増!
その力が本番で「今出来ることに全力を尽くしたい」「成果を出したい!」と力が発揮でき、プレッシャーに負けない力に変わります。
フィギュアスケートの羽生結弦選手のお母さんは、「あなたなら出来る」と言い続けていたそうです。
その言葉が、羽生結弦選手の自信に繋がっていったそうです。
この記事でご紹介した水泳のポスターの言葉。
「誰よりも練習した自信がある。けど、となりの選手もそういう顔をしている。」
こんな風に誰もが陥るプレッシャー。
そのプレッシャーを親御様の「あなたなら出来る」の言葉で、はねのけてやって下さい。
一緒に頑張りましょう。応援しています!